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現場で行われる作業の全貌

はじめに

街を走るモノレールを見上げたとき、その美しい曲線と安定した走行に目を奪われることがあります。しかし、その完成した姿の裏には、多くの技術者と職人たちの汗と努力があることをご存知でしょうか。大夢建設工業株式会社で実際に行われているモノレール建設の作業内容を、詳しくご紹介します。

モノレール建設の基本構造

モノレールの構成要素

モノレール建設を理解するために、まず基本的な構成要素を確認しましょう:

主要構造物:

  • 桁(けた):車両が走行する軌道構造
  • 橋脚(きょうきゃく):桁を支える柱状構造物
  • 基礎:橋脚を支える地下構造
  • 軌道設備:車両の走行を支える設備
  • 電気設備:動力供給と制御システム

工事の全体的な流れ

モノレール建設は以下のような段階で進められます:

  1. 調査・設計段階(3-6ヶ月)
  2. 基礎工事(6-12ヶ月)
  3. 橋脚建設(12-18ヶ月)
  4. 桁架設工事(8-12ヶ月)
  5. 軌道・電気設備工事(6-9ヶ月)
  6. 試運転・調整(3-6ヶ月)

第1段階:調査・設計業務

現地調査作業

地質調査 モノレールの基礎設計に不可欠な地質調査を行います。ボーリング調査により、地盤の状況を詳細に把握します。

  • ボーリング調査:深度20-30m程度
  • 土質試験:各地層の強度・性質確認
  • 地下水位調査:基礎工事への影響評価

測量作業 正確な位置決めのため、高精度な測量を実施します。

  • 基準点測量:GPS測量による高精度位置決め
  • 路線測量:モノレールの線形決定
  • 地形測量:詳細な地形図作成

設計業務

構造設計 安全で経済的な構造物を設計します。

  • 荷重計算:車両荷重、風荷重、地震荷重等
  • 構造解析:コンピューターによる構造計算
  • 図面作成:施工図面の詳細設計

施工計画立案 効率的で安全な施工計画を策定します。

  • 工程計画:各工事の最適なスケジュール
  • 仮設計画:工事用の仮設構造物設計
  • 安全計画:リスク評価と対策立案

第2段階:基礎工事

掘削作業

機械掘削 バックホウ等の重機を使用して、基礎部分を掘削します。

  • 掘削深度:通常3-8m程度
  • 掘削幅:基礎の大きさに応じて決定
  • 土留め工:掘削面の崩壊防止

残土処理 掘削で発生した土砂を適切に処理します。

  • 良質土:他の工事での再利用
  • 不良土:適正な処分場への搬出
  • 運搬計画:効率的な土砂運搬

基礎構造物の構築

鉄筋工事 基礎の骨組みとなる鉄筋を配筋します。

  • 鉄筋加工:設計図に基づく鉄筋の切断・曲げ
  • 配筋作業:正確な位置への鉄筋配置
  • 結束作業:鉄筋同士の結合

型枠工事 コンクリートを流し込むための型枠を設置します。

  • 型枠組立:木製または鋼製型枠の組立
  • 精度確認:寸法・位置の厳密な確認
  • 締固め:型枠の変形防止

コンクリート工事 構造物の強度を決定する重要な工程です。

  • 配合設計:最適なコンクリート配合の決定
  • 打設作業:ポンプ車によるコンクリート打設
  • 養生作業:適切な強度発現のための養生

第3段階:橋脚建設

橋脚の施工

鉄筋・型枠工事 基礎工事と同様の工程を、より高い精度で実施します。

  • 高所作業:安全帯使用による高所での作業
  • 精密測量:ミリ単位での精度管理
  • 品質管理:強度試験による品質確認

PC鋼材工事 プレストレスト・コンクリート構造の場合、PC鋼材工事を行います。

  • PC鋼材配置:高強度鋼線の正確な配置
  • 緊張作業:専用機械による鋼材の緊張
  • 定着作業:緊張力の確実な定着

第4段階:桁架設工事

桁の製作

工場製作 品質管理の行き届いた工場で桁を製作します。

  • 鋼材加工:精密な切断・溶接作業
  • 溶接工事:有資格者による高品質溶接
  • 検査・試験:厳格な品質検査

現場搬入 完成した桁を現場に搬入します。

  • 特殊車両:大型トレーラーによる搬送
  • 交通規制:安全な搬送のための交通規制
  • 保管管理:現場での適切な保管

架設作業

クレーン架設 大型クレーンを使用して桁を架設します。

  • クレーン設置:大型クレーンの据付
  • 吊り上げ作業:慎重な桁の吊り上げ
  • 位置合わせ:ミリ単位での正確な位置決め

桁連結 各桁を連結して一体化します。

  • ボルト接合:高力ボルトによる確実な接合
  • 溶接接合:現場溶接による永久接合
  • 検査・確認:接合部の品質確認

第5段階:軌道・電気設備工事

軌道設備の設置

軌道桁の据付 車両が直接走行する軌道桁を設置します。

  • 軌道桁製作:精密な寸法管理
  • 据付作業:正確な位置・勾配での設置
  • 調整作業:走行性能の最適化

分岐器設置 車両の進路を切り替える分岐器を設置します。

  • 分岐器搬入:重量物の慎重な搬入
  • 据付調整:精密な位置調整
  • 動作確認:確実な動作の確認

電気設備工事

給電設備 車両への電力供給設備を設置します。

  • 変電所設置:電力変換設備の設置
  • 給電線敷設:車両への給電線設置
  • 保護設備:安全装置の設置

信号・通信設備 安全運行のための信号・通信設備を設置します。

  • 信号設備:車両制御システムの設置
  • 通信設備:運行管理システムの構築
  • 監視設備:24時間監視システム

第6段階:試運転・調整

各種試験

静的試験 構造物の安全性を確認する試験です。

  • 載荷試験:設計荷重での構造確認
  • 振動試験:構造物の振動特性確認
  • 寸法確認:完成寸法の最終確認

動的試験 実際の車両を使用した試験です。

  • 走行試験:様々な速度での走行確認
  • ブレーキ試験:制動性能の確認
  • 非常時試験:緊急時対応の確認

最終調整

システム調整 全システムの統合調整を行います。

  • 運行管理:運行ダイヤの最適化
  • 保安装置:安全装置の最終調整
  • 性能確認:設計性能
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